はじめに
先日の神戸風舎での記念講演会には、予想を上回る40名近くの方が足を運んでくださいました。本当にありがとうございました。
その後、アンケートにもたくさんのお声をお寄せいただき、一つひとつに、感じてくださったことや、その方だけの時間の流れがにじんでいて、私たちも、胸がいっぱいになる思いで読ませていただきました。
今回のブログでは、ほんの一部ではありますが、皆さまの声をご紹介しながら、あらためて「安心して話せる場」について、私たちが大切にしていきたいことを綴ってみたいと思います。
講演・対談で、印象に残ったこと
- 周りから見てよく看てさしあげたと思われる方でも深い後悔、悲しみがあるのだと知りました
- 先生と相手との悲嘆関係ではなく、夫、子どもの視点からの講義であり、新鮮であった。
- 喪失とは、その人が亡くなっていなくなったことだけではなく、その人と自分の関係を失うことでもある。悲しみは人それぞれ。何が正解かどうかもわからない。
- 子供にもグリーフがあるという事
- 医療者への苛立ちや不信感はどこにでもありますね。繋ぎ役があることは大きな支えです。
- 怒りは外に行くこともあれば自分の中にいくこともある
- 「人とのつながりを失うことは、その人との関わりの中で生きてきた自分自身を失うこと」という言葉。
どのご感想にも、それぞれの立場や歩んできた時間からくるまなざしがにじんでいて、私たちのほうが学ばせていただいた気持ちです。今回の講演が「語れなかった想い」に触れるきっかけとなっていたら嬉しいです。
ご自身に生まれた気づきや感情
- いろいろな感情になるのは当然のことなのが今の自分に当てはまり納得ができました
- いろんな患者家族のことを思い出しながら聞かせていただきました。仕事モードになっていましたが、自分自身の喪失や悲しみを語ることも大事だと気付きました。
- 私が亡くなった時、周りの人達はどの様に感じるのだろう?と思った。これからの時を大切に過ごして行きたいなと思いました。
- 死生観を自分なりに持っておくこと、それをたまには周りと語りあっておくこと、が大切なのだと思いました。
- グリーフはひとつとして同じではないこと、そして、ケアのあり方も、人の数だけあることを、原点に立ち返った気持ちで、振り返ることができました。
- 家族の中でもそれぞれ悲嘆の形が違うこと、まだ小さい子供でもその子供なりの感じ方があるということ。
- 喪失感を癒やすための一つの方法として、「新たな人との関わりを築く」ということを考えてみてもいいな、と思いました。
自分の内側をそっと見つめる時間にしていただけたこと、とてもありがたく思っています。どんな感情もそのままでいいということを、これからも共に確認し合えるような場でありたいです。
こういう場があったら参加したい/嬉しいと思う企画
- 少人数の対話の場、わかちあい、支え合いの場
- 自死家族の冠を外された考えに賛成です。「辛いくて苦しい気持ち」を語れる会であればなんでもよい。
- 若者向けプログラム、ちょっとした勉強会を交えたお話会、今日のような講演会
- 医療関係もそうですが、在宅サービスに関わる方達の看取りの経験も奥深く連携が出来れば良いのになと思いました。
- 有料でもいいので、今回のような勉強会や意見交換の場があれば嬉しいです。
- 今の青年期を生きる若者は、人との交流をとおして関係性を築くことを知らない世代であり、家族ではない大人との交流だからこそ、若者に伝えたいことがたくさんあります。ぜひ、地域の住民として、参加したいです。
あたたかく、具体的なご提案をありがとうございます。いただいたお声をこれからの企画に大切に活かしていきます。安心して語れる場を、皆さんと一緒につくっていけたらと思っています。
今後の活動へのメッセージや応援の声
- 素晴らしい活動だと思います。応援しています。
- 神戸風舎の今後のご活躍をお祈りしています。
- 今までの活動を受け継ぎ、未来に繋いでいくという新しい一歩に挑戦される姿、とてもかっこよく、キラキラされていました。今日1日参加させていただいただけでも、なんだかホッとする、安心できる場所でした。また、ぜひ参加させていただきたいと思います。応援しています!!!
- とても素晴らしい会をありがとうございました。今後のご活躍が楽しみです!
- 気持ちに程よく寄り添ってくれる素晴らしい会だと感じました。これからのご活躍も期待しています!
- めちゃめちゃ大事な活動だと思います
- 大変だと思いますがどうかこの大切な尊い活動を継続していけますよう、応援しています!
たくさんの励ましに、心から感謝しています。「この活動が必要」と感じてくださる方がいることが、私たちの励みになります。これからも、静かだけれど確実に風舎が回り続けているような活動を、みなさまと共にできたら嬉しく思います。
おわりに
安心して話せる場とは、誰かが「ここにいていい」と感じられる場所。語っても、黙っていても、涙しても、笑ってもいい。そんなふうに、ありのままでいられる時間を、これからも丁寧に育てていきたいと思います。
今回いただいたたくさんの声は、その場をともにつくってくださった証だと感じています。ほんの一部しかご紹介できませんが、すべての言葉に、深く感謝しています。
これからも、みなさんと一緒に、“安心して話せる場”を紡いでいけますように。またお会いできる日を、心より願って。