あたたかな時間が流れた中井珠惠先生講演会
神戸風舎の記念講演会を無事に開催することができました。ご参加くださったみなさん、本当にありがとうございました。
当日は40名近くの方にお集まり頂き、あたたかな空気が会場全体を包み、みなさんのお気持ちが静かに、そしてたしかに伝わってきました。
「講演会は本当にあたたかくて、思いやるお気持ちが漂っていました」
そんな感想もいただき、場をともに作ってくださったみなさまに、心から感謝しています。
「自死遺族」という冠を外したこと
今回、私たちは大きな決断をしました。
これまで20年以上続いてきた「自死遺族の集い わかちあいの会 風舎」さんを引き継ぐにあたり、「自死遺族」という冠を外し、「わかち合いの入り口を広げること」にしました。
それは決して、自死遺族の方々を除外するということではなく、喪失に苦しむすべての人々に対する支援の必要性を感じ、そのニーズに応えることで、地域社会全体の癒しに寄与したいという思いからです。
この決断をするにあたり悩みましたが、講演後多くの方から
「その勇気に背中を押された」
「応援しています」
「もっと開かれた場になると感じました」
そんな声をたくさんいただきました。
迷いながらも、このチャレンジを選んで本当によかったと今、感じています。
これからの20年を、若者たちと共に
今回の対談の中では、
「自死遺族の冠を外すこと」
「若者にもフォーカス・これからの20年」
「大人と子どもの融合」
というテーマで話させて頂きました。
これまで歩んできた道と、これから続く道。
その真ん中にいる今だからこそ、世代を越えて様々なグリーフと向き合う場所を作りたい。
神戸風舎はこれからも、安心できる居場所として、そして「死」と「生」を静かに語り合える場所として、歩みを進めていきます。
ご一緒いただける方がいれば、これほど心強いことはありません。
感謝の気もちをこめて
今回の講演会には、初めての方はもちろんのこと、前の風舎の関係者の方々、私たちの職場の仲間達、上智大学グリーフケア研究所の仲間達、そして長く支えてくれている友人や家族など、たくさんの大切な方々が足を運んでくださいました。
こうしてあたたかな場をともに作れたのは、一人ひとりの思いと支えがあってこそ。感謝の気持ちで胸がいっぱいです。これからも、つながりを力に、静かに風舎がゆっくりと周っていくように歩んでいきます。
“枠を超えて、共につくる場を育てる”。今回の対話には、その種がたくさんあったように思います。誰もが“悲しみ”と向き合う時代の中で、私たちは“つながる力”をどう育んでいけるのか。そんな問いをみなさまと、これからも一緒に考えていけたら嬉しいです。
本当にありがとうございました。